こんにちは、ttyです。
栃木県庁と長野県庁で計13年間を県職員(林業(林学)の技術職員)として働いていました元公務員です。
詳細はプロフィールページなどをご覧いただけるとうれしいです。
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※随時更新してます!
公務員は、国家公務員、地方公務員ともに3年程度で異動(転勤)があります。
異動は同じ建物の中で、部署が変わったり、勤務する地域そのものが変わる場合、それによって引っ越しが伴う場合など様々です。
また、公務員という仕事は、何故か仕事の量や質が均等に配分されていないことが多く、担当する仕事、配属される部署によって、仕事の量や質に大きな差が出てしまうのが正直なところです。
国家公務員や異動範囲が広い地方公務員は「引越しになるか」が、自分にとっても家族にとっても大きな問題です。
ある意味では、これから数年の運命を左右する「異動(転勤)」発表されるその日は、どういう一日になるのかを私の経験も踏まえて追ってみました。
公務員の異動(転勤)の内示は時期は3月中旬
国家公務員、地方公務員ともに異動が発表されるのは3月中旬です。
ちなみに、異動を組織内部で発表するのを「異動内示(いどうないじ)」といいます。
私が以前働いていた、栃木県、長野県の県庁では3月の15日~18日くらいでした。
国家公務員の場合は、県庁よりも数日早かったように記憶しています。
新規採用者は、異動内示より少し早めに配属先を通知されることが多いです。
県庁公務員の異動内示の一日
異動の該当者が一人ずつ順番に呼ばれる
異動内示の日は、だいたい午前10時くらいに、所属している部署の管理職(課長など)に異動の対象者が一人ずつ呼ばれます。
その日の少なくとも午前中は、出張やアポイントメントを入れない暗黙のルールがあります。
異動の該当者は管理職から口頭で異動先を告げられます。
うれしくても、うれしくなくても、とりあえず「はい、承知しました。」的なことしか言えません・・・。
私も県庁生活13年間で4回ほどの異動を経験しました。
一日の流れは栃木県庁でも長野県庁でもほぼ同じ流れでした。
異動先に連絡をして、引継ぎの日程を決める
自分が異動対象者であった場合は、異動先の直属の上司(係長など)に「よろしくお願いします!」と挨拶的な連絡をします。
異動先の前任者ともやりとりをし、引継ぎの日程まで決めてしまうことが多いです。
長野県の場合は、異動内示は、本庁から順番に地域ごとに発表されていくので、自分は異動を告げられたけれど、発表のタイムラグで異動先の職員はまだ異動してくること自体を知らない場合もあります。
そのため、午後くらいまで待ってから異動先に連絡をするのが通例でした。
なお、家族がいる場合は、家族もドキドキしているので、忘れずに連絡をします。
職員宿舎などの手配
長野県の場合、職員宿舎に入る場合があります。
その場合は、先方の庶務担当から確認されるので、職員宿舎利用するのか決めます。
希望者が多い場合は、抽選になります。
近年では職員宿舎が老朽化して人気が下がっており、比較的新しい(といっても築20年以上は経ってますが)宿舎ぐらいしか抽選になりません。
また、宿舎に入る場合は、引っ越し先に現在住んでいる入居者との日程調整や、自分が現在宿舎に入っている場合は、引っ越してくる人との日程調整が必要になります。
これらの複雑なやりとりが大変で職員宿舎を敬遠している人も多いです。
私も経験がありますが、このくらいの時期は引っ越し業者が決まっても日程が選べないことが多いので、日程調整は容易ではありません・・・・
引越業者の手配
引っ越す場合は、早急に引越業者を手配します。
労働組合などで斡旋してくれる場合もありますが、日程は選べないことが大半であり、3月31日ギリギリに引っ越しになることも少なくありません。
2週間くらいで、引越するのは物理的にも精神的にも本当に大変です。
公務員の異動(転勤)は事前に教えてもらえるのか
異動(転勤)は事前に教えてもらえない
上司などに「実はそれとなく教えてもらえるんじゃない?」という質問を受けることがあります。
昔はそういうこともあったと先輩から聞いたこともありますが、現在では異動内示は本当に当日まで教えてもらえません・・・。
前日夕方に噂が流れてくることはありますが・・・
少なくとも私が働いていた栃木県庁、長野県庁ではそういう状況でした。
職場での在籍年数で異動しそうだということはわかっても、当日までわからないので、引っ越しの準備もできません。
あらかじめできることは、引っ越しになっても、いいように、不要物を積極的に処分するくらいです。
少なくとも「引っ越すか?引っ越さないのか?」「地域はどこ方面なのか」ということだけでもわかれば、引っ越しの手配などができ、ありがたいのになあ・・・思っていました。
異動内示は断れるの?
異動内示の「本音」と「タテマエ」
「異動内示」は厳密にいうと、対象者への異動への事前の打診です。
制度上は、内示で、あらかじめ本人に伝え、本人の了承を得てから、4月1日付の異動が正式に行われるということになっています。
これが「タテマエ」です。
つまり制度上は断ることも可能ということになります。
しかし、実際には強制的に「異動内示の内容=正式な異動」となります。
何故ならば、一人の異動先がかわると、玉突きで様々な人の異動先に影響がでてしまいます。
これが組織的には重大な迷惑をかけるということになり、上司や周囲の目に耐えられず、いわゆる「同調圧力」により、異動内示は決定事項だという認識が一般的になっています。
これが「本音」の部分です。
実際には、異動内示は断れないです・・・・
例外もあった?
異動内示は決定事項と前述しましたが、例外もあります。
実は私自身が経験したことです。
本庁からある出先機関へ異動となったときに、異動先の機関にくるはずだった別の職員が、突然、退職したことがありました。
それを調整するため、私はもともと異動するはずだった係には行かずに、退職した人がいくはずだった係へ行くことになりました。
アクシデントですが、実際にこのようなこともありました。
まとめ
3月の中旬から下旬は、引越業者はをおさえるのは大変です。引っ越し代金も高く、場合によっては引っ越しの手当を超える金額になってしまい、持ち出しが発生することもあります。
下手すると、引っ越し自体が困難な「引っ越し難民」になります。
在職中は、残務処理をやりつつ、この短い期間で引継ぎや引っ越し全て手配できているのは奇跡的だと思っていました。
内示の時期を早くするだけでも、ほとんどの問題が解決するような気がするのですが・・・・
しばらくは、このような状況が続くのではないかと思います。
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