こんにちは、ttyです。
栃木県庁と長野県庁で計13年間を県職員(林業(林学)の技術職員)として働いていました元公務員です。
詳細はプロフィールページなどをご覧いただけるとうれしいです。
FAQページを開設しました。
※随時更新してます!
県職員の給料ってどれくらいもらえるの?
実際支給された給与をもとに解説するね。
長野県職員の給与をモデルに、県職員の給料と年収のリアルについて、実際の数値をもとにして書いてみました。
私は「林業」の技術系職員でしたが、技術系職員は医者や防災ヘリのパイロットなどの特殊な職種でない限りは、給与表は行政職員と同じです。
したがって、役職等の条件を除けば、行政職も技術職も給与や昇給という面では、同じ水準だと考えていいと思います。
県職員の給料と年収のリアルな数値
私が長野県庁に勤務していた8年間の「給与明細」と「源泉徴収票」をもとに、月額と年額の推移のグラフを作成しました。
長野県庁に入る前に5年間、栃木県庁で働いており、給与の計算では勤続年数がそのまま加算されているため、長野県庁での1年目を通算6年目としています。
私のように公務員から公務員への転職の場合は、勤続年数が100%加算されますが、民間からの転職の場合そのまま加算されることは少なく、勤続年数のカウントがおよそ70%程度になることが多いようです。
月額の推移です。
勤続5年くらいからやっと20万円を超えてきます。
特に若いうちは、決して給料の高い仕事ではないと思います。
高卒であれば、最初の頃は実家暮らしか宿舎に入らなければ結構きびしいと思います。
9年目に、月額給与が下がっているのは、H25に国が地方交付税の額を減らしたことが原因です。
地方自治体の収入の3割以上は、国からの地方交付税であるため、地方交付税が減額されれば、大きな影響を受けることになります。
国は地方自治体の人件費抑制を求めていたようですが、すでに多くの自治体で人件費を削減してきており、猛反発を受けましたが、断行され、長野県では一般職員で3%程度の給与カットになりました。
そのため、この年は、月額が落ち込んでいます。
概ね、毎年3~4%程度の額が昇給し、給与票の号俸が上がるタイミングでは10%くらい上がることがわかります。
例えば、主事(技師)→主任 に昇進するようなタイミングがこれに相当します。
私は、11年目に技師から主任に昇進したため、このタイミングで給与が大きく上がっています。
いつ頃、主任級(3級)昇進するかというのは、自治体によって異なるようで、栃木県庁では、大卒で30歳くらい(勤続7年くらい)で主任級になるのが一般的でしたが、長野県は33歳くらい(10年くらい)で昇進するのが一般的でした。
市町村などではもっと早いところもあります。
なお、主任級(3級)以上の勤続年数が退職金(退職手当)の加算額に大きく影響するため、10年以内に辞めた場合とそれ以上の場合の退職金に大きく差が出ます。
このため、20代などで本当に若いうちに退職すると退職金はほとんどもらえません。
長野県で公表している給与モデルと、経験年数10年(グラフの11年目)を比較してみても、大学卒の概ね標準的な推移であることがわかります。
(長野県の月額給与モデル(H30.4.1現在))
※「H30長野県の給与・定員管理等について より作成」
区 分 | 経験年数10年 | 経験年数20年 | 経験年数25年 | 経験年数30年 |
大 学 卒 | 274,235円 | 356,788円 | 385,033円 | 401,143円 |
高 校 卒 | 233,521円 | 291,600円 | 347,729円 | 367,569円 |
年額の推移です。
いわゆる「額面」の金額であり、実際の手取りは、社会保険料などを引いた額になりますが概ね80%くらいになります。
まとめ
現役の時は、給与についてリアルな数値を振り返ったり分析したことがありませんでした。
しかし、実際に分析してみると様々なことがわかりました。
どうしても日本人はお金の話をすることを避ける傾向があります。
しかし、仕事とお金は切っても切り離せず、人の大切な時間を費やすことなので、むしろお金の話は積極的にすべきだと思っています。
優秀な人材、様々なを集めるためにも、給与面の待遇や透明性は重要だと考えています。
多いのか少ないのかという議論は非常に難しいです。
発言している人のポジションやメンタル状態がどうしても影響してしまいます。
・・・・ですが、私の感覚としては、決してもらいすぎということはないと思っています。
不祥事や批判の声ばかりが目立ちますが、ほとんどの職員は、毎日懸命に働いていることは、是非ともお伝えしておきたいです。
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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