こんにちは、ttyです。
栃木県庁と長野県庁で計13年間を県職員(林業(林学)の技術職員)として働いていました元公務員です。
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公務員の仕事は、かなり「多くの人に関わる仕事」です。
県職員で、特に出先機関に勤務していると、市役所や町役場、村役場などの「市町村職員」と協力して仕事をすることが多くなります。
県職員も市町村職員も、世間の目から見れば同じ「地方公務員」ですが、市町村職員は県職員とも性質や役割が異なる仕事をしています。
県職員でも交流人事で、2~3年程度、出向という形で市町村職員の仕事をする場合もあります。
私自身は、実際に市町村の仕事を経験したことはないのですが、自分が実際に関わった市町村職員さんのイメージなども踏まえて書いてみたいと思います。
市町村は「基礎自治体」
市町村は、公務員業界の用語で「基礎自治体」と呼ばれます。
住民に最も密接した、最小単位の行政機関です。
これに対し、都道府県は、正式な名称ではありませんが、一般に「中間管理自治体」と呼ばれることが多いです。
国と基礎自治体である市町村の間に入り、市町村の要望をとりまとめたり、国から交付される補助金などをとりまとめたりする役割が多いためです。
これらの関係性は、自治体や国の優劣を表すものではなく、「役割の違い」によるものです。
但し、補助金などのお金がからんだり、認可を受けるといった「利害関係」が生じる場合、本当の意味では、対等になり得ないこともあります。
(参考記事)
市町村は住民との直接のやりとりが多い
県庁と比較し、市町村では、住民の要望を直接聞くことが多い仕事です。
県庁の仕事は、住民の要望が市町村を通じて聞くことが多いですが、市町村では直接のやりとりがメインになります。
直接の「やりがいを感じる」という反面「クレームなどにストレスを感じやすい」という側面もあります。
もちろん、県職員にもそういったことが無いわけではありませんが、割合的には市町村職員の方がどうしても多くなります。
地元の情報や臨機の対応は県職員よりスゴイ
県の職員は、だいたい2~4年程度で、異動になってしまうため、管轄する地域の情報はどうしても大雑把な捉え方しかできません。
本庁にいれば、全県が管轄ですが、出先機関のとりまとめという管理部門的な感じになります。
市町村職員は、同じ市町村でずっと勤務しており、自身もその市町村に昔から暮らしていることも多いため、地元の細かい情報まで把握していることが多いです。
また、住民と直接のやりとりが多いせいか、臨機応変な対応にも慣れていることが多いと感じていました。
公共事業の用地交渉で地元の情報を提供して頂き、一緒に同行してもらうなど、市町村職員の方の協力は欠かせないものでした。
また、あるイベントで、地元市役所職員と一緒に着ぐるみなどの仕事をしていたことがありました。
ふと、お客さんから、この辺のオススメの蕎麦屋を聞かれました。
私は、詳細な情報を持ち合わせていなくて困ってしまいましたが、一緒にいた市役所職員の方は、自身の情報で蕎麦屋をチョイス、一応電話で、休業日ではないかまで確認していました。
こういったやりとりに、すごく慣れているようでした。
広域合併により県職員に近くなる市町村職員も
平成の大合併などで、広域合併した市などにみられる現象ですが、
本庁のある中核地域に職員が集められ、支所となった旧役場の職員がどんどん減っていくことがあります。
本庁で全地域をとりまとめる、ミニ版の県庁のようになっているケースも多いです。
職員を集約化し合理化していった結果、基礎自治体の強みでもあった地元の住民との距離感も県職員とさほど変わらないようになり、詳細な情報が得られにくくなるといった問題も出てきていました。
まとめ
市町村職員も、だんだんと広域化・合理化といった部分で、「顔の見える関係」は作りにくくなってきているのかもしれません。
しかし、住民に近い「基礎自治体」の存在は、今後とも重要な役割であると思います。
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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