こんにちは、ttyです。
栃木県庁と長野県庁で計13年間を県職員(林業(林学)の技術職員)として働いていました元公務員です。
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技術系の公務員の仕事の中には「土木系」の仕事があります。
いわゆる公共工事です。
総合土木、林業、農業土木などの職種の職員が担当することがあります。
今回は「工事現場で技術系公務員がやっていること」について書いてみました。
「現場監督」の意味するもの
工事の担当になると、現地調査を経て、設計積算を行います。
簡単にいいますと、現場を測って、何を作るかを計画し、工事費用を見積もります。
設計積算により算出された工事の金額をもとに、入札が行われます。
建設会社が自社の入札価格を決定し、入札します。
入札を得て、受注する建設会社が決まります。
その後、工事現場が実際に動きだすと、担当者が「現場監督」業務を行います。
調査、設計は職員がやる場合もありますが、外注する場合もあります。
積算や入札、現場監督は職員がやります。
一人の担当者が全部やることもあれば、人数が多い職場では分業している場合もあります。
国土交通省などは、現場監督も外注する場合もあるそうです。
ここでいう「現場監督」は、一般的にイメージするような
現場で指示を出して、取り仕切るというものではありません。
そういうのは、受注した建設会社の担当者(現場代理人や主任技術者)がやります。
現場で発注者である行政が確認することになっている試験などに立ち会ったり、
現場状況の変化で設計変更が必要になる場合の判断をすることが仕事です。
「現場の状況の変化」とは、台風などの災害で現場が被災し、崩れたり、土を掘っていったら、想定と違う質のものが出てきたりして、構造を変更する場合などです。
現場を止めずに判断する難しさ
実際に現場をやっている方からすれば、時々やってきて偉そうに指示する役所の人間というように見られることもあるようです。
ときどきやってくるのは事実です。
また、どうしても、決定する権限がある方が強く見えてしまうので、偉そうに見えるのも事実だと思います。
しかし、実際には判断する立場は大変なのです・・・・
現場を止めてしまわないように速やかに判断することが求められる一方。
現場で自分が出した指示を事務所に戻ってから上司に了解してもらう必要があります。
また、工事金額の増減が絡む場合は、頭の中でそろばんをはじきつつ会話をしています。
担当レベルの現場監督さんには工事の変更の最終的な権限はありませんので、これらのバランスを考えながら現場に指示を出さなくてはならないのです。
さすがに、大幅な変更や金額の増などは、一旦持ち帰らせてもらうこともないわけではないのですが、
あまりに多いと「無能な監督さん」の烙印を押されてしまうので、プレッシャーの中、判断するんです。
まとめ
現場では偉そうに指示しているように見えるかもしれませんが、
「責任は重いのに、権限は無い」というのが実態です。
現場と会議室のその板挟みの中で、判断するのが現場監督です。
若く、経験が無いときは本当に大変でした。
「判断する仕事」のプレッシャーは、なかなか理解してもらえないのが辛いところです・・・・
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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