知らなきゃ損する、公務員上司の「イエス」を引き出す方法 vol104

上司に話す人の画像 公務員の仕事
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こんにちは、ttyです。

栃木県庁と長野県庁で計13年間を県職員(林業(林学)の技術職員)として働いていました元公務員です。

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※随時更新してます!

公務員の仕事を進める上で、欠かせないのが「決裁(けっさい)」です。

「決裁」とは、いわゆる意思決定のことであり、その証として、権限をもつ人の印をもらいます。

重要な案件であるほど、より職務上の地位が高い人のハンコが必要になり、半日以上かけてスタンプラリーのように、かなりの人の印をもらう必要がある場合もあります。

上司への説明が苦手で、何回もやり直しになってしまうよ・・・

tty
tty

上司のタイプによっても違うけれど、基本的なパターンがあるので、詳しく解説するね。

実は私も説明が結構下手で、上司の了解をもらうのに最初の頃はとても苦労しました。

しかし、そんな私でも、説明の見せ方を変えるだけで、すんなり決裁がとれる方法があることがわかってきたのです。

今回は、10数年の公務員経験も踏まえて、何かと心配になってしまう、上司に納得してもらうための方法について書いてみたいと思います。

今回は「上司が公務員の場合」に限っていますが、民間企業でも応用できると自負しております。

公務員の「管理職」を分析する

直属の上司も、その上の上司も公務員です。

知事や副知事などの特別職という、たたき上げでない人にも決裁をもらう必要がありますが、基本的には、決裁をもらう相手も公務員です。

いまその職位にある人でも、かつては決裁をもらう仕事をしていました。

ある日突然、実務よりも、チェックする側に回るわけです。

チェックする側も、だれかにチェックされるので、常にそれを意識しています。

実務担当者(発案者)とは、根本的に割が違います。

様々な決裁文書が集まってくるので、

正直なところ、上司は「考えるのが面倒」になっています。

そして本音を言えば、上司はなるべく安全で「波風たてないこと」を大切にしています。

「よく検討した」と「安全性」を強調

「考えるのが面倒になっている」上司は、「誰かに考えてもらいたい」と思っています。

このため、大抵の案件は、「よく考えられており、一応の問題点は無さそう」という印象をもたれれば、わりとすんなりOKしてもらえます。

公務員の世界では「前例踏襲」という言葉が悪癖のように扱われています。

もちろん、弊害もあり、前例があるものでも、用心する必要があることは間違いありまえせんが、

かつて組織がOKしたものであり、安全性が高いものであるというアピールポイントになります。

自分が実務をする側になって、自分で判断し「これで進めたい」ので上司に納得してもらいたいとき

「〇〇で危険性が少なく、前例もあります。」という使いをしてしまえばいいのです。

「他県でもそうしています。国でもそうしています。」というのも公務員の世界では有効です。

多くの人がOKしているものに近い思考になってしまうのは心理学的には「社会的証明」といいます。

反論された場合

もちろん、しっかり理論武装しても反論される場合もあります。

これは、人は様々な価値観で動いていたり、仕事に対するスタンスも違うので、かなり予測をたてても避けられないこともあります。

この場合、とりあえず聞きます。

よく聞きます。

反論があっても遮ってはなりません。

とにかくよく聞きます。

聞きまくると、なんとなく、上司もこっちも聞かなくては・・・・という空気になることが多いです。

相手に借りを作りたくない状態は心理学的には「返報性」(へんぽうせい)」というそうです。

その段階で初めて、再度自分の意見をいいます。

その前に言ってしまうと、上司が自分は否定された」と錯覚してしまう可能性が高いです。

どうしても、これでやりたいという場合でも、

「おっしゃることはもっともです・・・」とか「ご指摘のとおり・・・・」

という枕詞を加えます。

細かなことでも、一部でも上司の指摘どおりに速やかに修正する旨を伝えれば、大抵は了解を得られます。

これは、自分の意向で修正した相手の案には「すでに自分の意向が入っている」≒自分が参加している状態であり、「自分の意見も初めからそうだと錯覚」する傾向があります。

そのため後々になってからも、反対しにくいのです。

人間は思考と行動の不一致を避ける傾向があり、心理学的には「一貫性」というようです。

同僚の確認印はブレーンストーミング

上司のハンコをもらう前に、同僚の確認印をもらう慣習があります。

これは決裁上は必要がないのですが、責任を分散しているような、うやむやにしているような・・・

弊害もあるものの、私は、一種の検討過程と捉えていました

仮に自分が絶対の自信があっても、他者の視点で、思考プロセスが刺激されたり、ブラッシュアップされるメリットがあります。

この段階ではやり直しは簡単でもっとよくできる段階だからです。

さらに、自分より前にハンコがたくさん押してあると、上司もハンコが押しやすくなるというおまけまでついてきます。

まとめ

私が実際に、仕事で行っていた方法を紹介しました。

これには前提があり、自分なりに調査や勉強をし、熟知した上で、「自分がこれで進めたい」という結論をもっている場合の話です。

自分でもよく理解できていないことは、やはりつっこまれる可能性が高いです。

決裁以前の問題です。

また、日常的に「こいつはよく考えているし、勉強している。」という印象をもってもらうことも大切です。

それには、上記のような決裁のやりとりを積み上げていくことが一番簡単です。

行政の仕事では、内部の了解をもらう場面が非常に多いです。

しかし、相手も人間です。

公務員上司という職業の特徴を正しくとらえる。

人間の行動心理を正しく理解しておくことも、

yes!」を引き出すには大切なことだと思います。

また、行政以外の人でも、行政の人相手の交渉には上記の方法が有効です。

行動心理学的なアプローチは、退職後に知ったのですが、

自分が無意識に行っていたことの大部分が科学的にも説明できることがわかり、かなり驚きました。

影響力の武器(ノア・J・ゴールドスタインほか」や「人を動かす(デールカーネギー)」などの理論は公務員の仕事にもかなり役に立つ気がします。

在職中にも読んでよけばよかった名著でありおすすめしたい書籍です。

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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